第2話公開!VFXのお話

六文戦士ウェイダー

2017年08月27日 21:00

こんばんわVHSです。

ドラマ版の第2話が公開になりました!
YouTubeにあがってますので是非ご覧ください。


今回はオジョコーの美しい姿も見られます。

【第2話あらすじ】
機動甲冑を装着して六文戦士ウェイダーとなった真上武丸。信州上田を守るべく妖怪一族ゴッタクとの戦いを繰り広げるも、武器を持った相手に苦戦を強いられていた。ウェイダーをサポートする田々石子は、そんな状況を心配してウェイダーの武器となるものを探す。手がかりは石子の父が残した研究資料だが・・・

【第2話 聖なる剣 八角三重剣の巻】
https://youtu.be/Wgy7Q9Ev9to


おかげさまで好評いただいていまして、
あちらこちらの方から「クオリティが凄い」などとお言葉をいただいています。
ありがとうございます。

造形は造形班が寝ないで作った賜物ですし、撮影現場でもその前の段階でもアクターさんやアシスタントさん、協賛してくだる方などたくさんの方々が力を結集させています。

上田の民が「真田丸だけじゃねえぞ」と頑張っている姿だと思っていただけたらスタッフ一同嬉しい限りです。


さて私個人としては撮影・編集も楽しいし頑張ってはいるのですが、もともと特撮好きが高じて映像業界に進み、頼まれてもいないのにCGやVFXの研究に明け暮れていた人間ですから、やってて一番楽しい作業はVFXの製作です。VFXとはビジュアルエフェクト、合成や光線の描き込みなど「現実には無い映像を造る」作業と言うんでしょうか。

ウェイダーのマスク内作るの楽しかった!

変身ヒーローですが「甲冑」を前面に出してるヒーローなので、中に人がいる事は大前提な訳です。それに役者さんの表情の演技を挟み込めるので演出上もメリハリが効いて助かります。ピンチの時や反撃の時に、アクターさんと役者さんをシンクロさせるのがすごく楽しいです。

今回はその作業の「さわり」をお話しします。

昔から大好きな「アフターエフェクト」というソフトを使っています。映像業界ではこういう作業には定番のソフトです。簡単に言うとフォトショップの動画バージョンと言うか、映像に対してものすごくいろんな事が出来ちゃいます。もちろん、クリックひとつで簡単に使えるようなものではなく、チマチマと変態的な作業を夜な夜な繰り返す事になるんですが・・(それが楽しい)。


作業画面

シンプルに説明すると
「素材を用意する」
「エフェクトをかける」
「画像をアニメーションさせる」
「それらを配置してミックスさせる」
そんなような作業です。


グリーンバックで撮影した武丸の顔から


エフェクトでグリーンの部分を削除して


色味を調整したりレイヤーを合成するなどしてマスク内の雰囲気にします




フォトショップで作ったこれらのレイヤーをアニメーションさせて顔の周りに配置します。お気づきでしょうか。よく見ていただくと「耐久度」「外装損耗情報」とか書いてあるんですけど、装着者に見えるように表示されるので画面では左右逆に写っています。

ちなみに、画像の元となる計器類はフリー素材としてネットで購入しました。


足すとこんな感じです。

実際は、武丸の顔の動きに合わせて配置した画像が立体的に動くようにしているので、3Dレイヤーにしてトラッキングさせてます。どういう事かと言うと、武丸の顔から「瞳」などの一点を認識させてその動きを一コマずつ計測、その移動量を周りの画像に与えてXYZの3軸で動かしているんです。





よく、映画のメイキングを見ると顔や体に緑の点をつけて演技しているのを見ないでしょうか。あれはそうやってCGに与える動きを計測するための目印です。「アイアンマン」でもやっていますね(言っちゃった)。



マスク内に限らず、ズクメーターが上昇する場面とか必殺技の場面とか、VFXはすべてアフターエフェクトによる作業です。

将来的には、全国のご当地ヒーローから発注をいただいて、こういう作業ばっかりやっているというのはどうだろう。楽しそうだ!

最後に、もう一度オジョコーです。敵キャラながら本当に美しいですね。


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